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うつ病ってどんな病気?(2)
うつ病ってどんな病気?(2)
うつ病はどのように発病するのか? そしてどのように対処していけばよいのか?
ここでは、人の心のしくみを「ダム」にたとえて考えてみましょう。
雨が降ってくると、ダムに水が貯まります。水がある程度貯まると、ゲートが開いて水を流します。下流ではその水を発電や農業のために役立てています。
ただし、大雨が降って水が貯まりすぎたり、ゲートが開きにくくなったりすると、この仕組みがうまく働かなくなり、水があふれて洪水が起きてしまいます。
これをうつ病のモデルとして考えると、
- 雨:刺激や情報
「責任が重くなる」「人づきあい」など日常のさまざまなできごと - ダム:情報や刺激を受けとめる私たちの状態
ダムの壁=生物学的な条件、情報の処理能力
ダムのゲート=人としてのありよう、対処法 - ダムがあふれる
うつ病の状態です
では、ダムがあふれないようにするには、どう対処したらよいのでしょうか?
- 降り込む雨を抑える:刺激や情報を減らして休養
- ダムの壁を補強する:生物学的条件を補正するための薬、規則正しい生活
- ゲートの開け閉めをうまくする:認知行動療法
(自身の考え方や行動のくせを知る)、対人関係療法(対人面での対処法を知る)、森田療法(ありがまま)法など、自分の対処能力を高めるさまざまな手法があります。
つまりうつ病の治療では、
- 十分な休養
- 服薬、規則正しい生活
- 対処能力の向上。
の三本柱で治療していきます。
うつ病はこれまでの生き方や自分のありようを見直す大きなチャンスです。言ってみれば「うつ」は、体があなたに発している警告信号なのかもしれません。